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それって詭弁じゃないのかな? 〜リフレーミングは気休めか〜

先日、あるマナー系の講師の先生の講義を聴講した際、「リフレーミング」の話になりました。

どんな状況も本人の意味づけ次第でどうにでもなる。

「ジャンケンで負けたとしても、ガッツポーズで”やった!”とやれば気分が変わる。」

はじめは違和感いっぱいだった受講生も繰り返しているうちに慣れてきているようでした。

 

確かに、「リフレーミング」はネガティブな状況をポジティブに捉えて与件に対して前向きに取り組めるようにするために効果的な心理手法です。

 

営業やマーケティングでも、「SWOT分析」などで、強みや弱みをしっかり考えると気づきます。強みや弱みは事実でしかなく、その事実をどう捉えるかによってどちらにでもなりうるということです。会社の規模が小さいという事実も、体力がないという弱みとするか、小回りがきいて個々のお客様に個別に対応できるという強みとするかは、商談の内容しだい、営業の胸先三寸ということになります。

 

ここで注意しなくてはいけないのは、「負けは負けである」という事実を受け止めることをしなければならないことです。この講義の中での違和感の根っこは、「自分の本心」と「自分の行動」との間に差が生じていることです。確かに、行動を変えることで心や感情が変化する効果があります。ウィリアムジェームスは、「人は幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せなのだ」と言いました。ジェームス博士は、意志の力で人生を変えられるという発見をした人だとも言われています。

 

しかし、負けは負けだし、悔しい時は悔しい。そのありのままの事実を受け止めることが大事です。「リフレーミング」の本質は、「ネガティブな状況を言い訳なしで受け入れて、その後どうするか」を枠組み(考え方)ごとポジティブな方向に持っていく手法です。前述の講座のようなことをしてしまうと、ともすると、負けを認めず、事実を無視する、自分ごととして捉えられないなど、いろいろな弊害が出ます。

 

リフレーミングは心理技術として大変効果的です。

その本質は…

「自身の現状を言い訳なしでありのままに受け入れること」が前提で、

「”かわいそうな自分”、”嫌なあいつ”、"ダメな商品”という観点から、

    ”これからどうするか”という観点に視点をずらす(枠組みを変える)こと」です。

 

どんな状況にも活路があるはず。現状を受け入れる勇気を持ちたいものです。