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連休企画 "剣道*営業" その1『3つの許さぬところ』

趣味で剣道をしていますが、営業と相通じるところが多くあります。礼儀や所作などが営業でも活かされるというのはよくあることですが、剣道のいろいろな知識や教えなどで普段の生活や仕事の活かされるなと思うことを書いてみようかと。

 

第一弾は、「三つの許さぬところ」。

 

剣道をしていると、昇段審査があります。初段から八段まで。八段ともなると弁護士より難しいと言われます。余談ですがお世話になっている地元道場(信篤道場)は、指導者に2人も七段の先生がいます。なんて恵まれているんんでしょ。この「三つの許さぬところ」はその昇段審査で、三段の筆記試験でよく出てきます。剣道の試合中には、打突のチャンスに3つあり、そこを見逃さずに攻めに転じること、と教えています。文字通り、三つあります。

 

一つ目は、技の出頭(でがしら)。出ばな、起こりとも言います。相手が技を出そうとした先手をとってその出ばなくじきます。

二つ目は、技の尽きたところ。相手もずっと打ち続けてているわけにないきません。途中間隔が空くこともあるし、打ち止めになることもあります。そんなタイミングを見極めます。

そして最後は、居付(いつ)いたところ。「居つく」って剣道用語なんですかね?

わかりやすくいうと、表面的には「足が床板について自由に動けない状態」で、精神面では「心の緊張が途切れすぐに動けない状態」みたいな感じでしょうか。暦年の先生方はこの居ついた状態がわかるみたいですが。かの有名な宮本武蔵は、気持ちの持ち方のところで「生死に関わる試合の時でも、心は自由でのびのびとしてどこにも滞ったり凝り固まったりすることがあってはならない」と言っています。いつき状態はその反対なのかもしれませんね。独特な表現なのでニュアンスがむつかしいな。

 

剣道ではこの三つを攻めるチャンスとしています。

 

これは、社内でも社外でも、「交渉」の場面で応用できます。お互いの意見を交わすときには少し気をつけてみてはどうでしょう?

自分の意見を言うチャンスは、まずは相手の発言の先手を取ること。相手が何を話そうとしているかを予測し、感じて、先手を打ってこちらの話をします。ここで大事なのは押し付けにならないように。事前に十分に対話できていて、相手の事情をしっかり把握しているからこそ通じるタイミングです。

次に、相手の発言の尽きたところ。まずは相手の話を聞いて聞いて聴き倒します。どんなに批判的な言葉もこちらに半林がある場合でも言い返しません。とにかくにこやかに聞きます。批判や反論は、肯定的な言葉よりもパワーがいるので、必ず相手がさきにヘバリます。それから実機売り自分の意見や条件を話せばよい、ということになります。

最後は「居ついたとき」。長時間話しているとふと気持ちが途切れる瞬間があるものです。営業だと「エレベーターホールが勝負」なんて言われたりします。商談中は緊張感もありなかなか話してくれない相手も商談が終わりエレベーターホールに向かう道すがら、歩きながらなんとなく核心をついた質問をすると答えちゃったりします。商談や会議の場でも相手の心の動きに注意しながら「居つく」タイミングを観察してみてはどうでしょう?

 

日本国民なら知らない人はいない剣道。でも機会がないと見ることもほとんどないのが剣道。

日本の叡智が詰まった日本独自の剣道文化には現代でも十分通じるものがあると思うんです。