連休企画"剣道*営業"その7『てぬぐいに書かれた心得』

剣道には多くの格言があります。剣道に拘らなくても耳にしたことがある言葉も多くあります。

いつでも心に留めておきたいことをいつも目にする手ぬぐい(面した)に入れています。

切磋琢磨や一期一会など、一般的にもよく知られた四字熟語もありますが、特に人気がある(と私が思う)言葉に「守破離」があります。

 

『守破離』(しゅはり)とは…

茶聖、千利休(茶道で有名ですが彼も武士です)が好んで広めたとも言われる言葉で、道を極める段階を示しているといわれます。

 

守:師や流派の教え、型などを忠実に守り、確実に身につける段階。

破:良いものを取り入れ、自分に合った型をつくることにより既存の型を「破る」段階。

離:師匠や流派などから離れ、新しいものを生み出し確立させていく段階。

 

実は、剣道に限らず、茶道や書道など「道」のつくものは、「型」から始まります。まずは基本となる型を徹底的に身につけます。これは仕事でも同じ。ところが最近は、上司や先輩からの指示や命令を受けた新人が、「どうして?」「なぜ?」と反論し、型もままならないうちに自己流に何かしようとしてしまう。その結果、腰砕けになってしまう。探究心は認められますが、最初のうちは徹底的に型を身につけることが必要です。型を身につけ、徹底的に実践するなかで、ある気づきを得て心の世界に入っていく。あの宮本武蔵も自分の流儀を徹底的に極めていく中で「平常心」という心に行き着きました。

 

先日、剣道歴50年の先生が、

「私は今でも”守”の段階です。子供の時に先生に教わったことがこの歳になってやっとわかりかけてきた。」

とおっしゃっていました。

 

私たちもそうですが、指導する立場の人は、「そのうちわかる」ということがあります。

これはよく真理をついていて、別に説明することから逃げているわけではありません。

「いくら口で伝えても、経験しないとわからないことはたくさんある。やってみないことには何も始まらない。また、世の中はそういうことであふれている」ということを示しているように思います。経営の神様と言われる松下幸之助さんも、部下に指導しながら「いまはきっとわからんだろうが、そのうちわかるようになる」と口にしていたそうです。

 

この型を知らないことが、後々の致命傷になることを教えている上司や先輩は非常に少ないのが現状です。

先日のセミナーでも、「夜討ち・朝駆け」を知らない人がほとんど。ロールプレイング未経験者が9割、これが現実かと思い知らされました。

 

ビジネスは、一生歩き続けていく自身の「道」です。あなたは今どの段階にいるのでしょうか?

もう一度、あるべき姿、「型」をしっかりと身につける時期が来ているのかもしれません。